毎年2月、3月は花粉症のシーズンですね。薬局でも花粉症の薬をよく渡します。
花粉症に対して、内服以外に点鼻薬が併用して処方されることがあります。通年性アレルギー性鼻炎と言って、原因が花粉ではないアレルギー性鼻炎もあり、そう言った鼻炎にも点鼻が使われます。
点鼻薬の使用方法のみを伝えるのはそれほど難しくないのですが、きちんとした使い方をもれなく伝えるとなると骨が折れます。時間も限られますし、本当にわかってもらえているのかわからないところもあります。
家に帰って、いざ点鼻しようとなった時にじっくり調べることができればいいなと思うようになりました。
そこで、よく処方される以下の点鼻薬3種類について記載していきます。
- アラミスト®︎点鼻液
- ナゾネックス®︎点鼻液
- エリザス®︎点鼻用粉末
なお、ステロイドは怖いという意見もあるかとは思います。
ここの薬の詳細にも書きましたが、ステロイド点鼻薬による全身作用はほとんどありません。安心して使ってもらって大丈夫です。
- 即効性がないが、持続的にアレルギー症状を抑える
- 頓用で使用しても効果が期待できない
- 1日1回点鼻する
ここのポイントについて一つずつ解説していきます。
持続的にアレルギーを抑える薬です。花粉症などのアレルギー症状が起こらないようにずっと症状を抑え続ける薬と言ったほうが良いでしょうか。
市販の点鼻薬のように鼻が詰まった時に使うなどとは異なった使い方をします。
市販の点鼻薬(血管収縮剤)を使いすぎると、薬剤性鼻炎と言って鼻炎が誘発されます。鼻詰まりがひどくなったり、点鼻しても効かなくなることもあります。「どうしても鼻詰まりが酷くて眠れない」など緊急性が高い時以外は使わないほうが無難です。
効果が出てくるまでに半日から1日かかるとされています。効果が出てくるまでに時間ががかるので何度も点鼻しても相乗効果が得られず、点鼻するだけ意味がなくなってしまします。
1日1回の点鼻で効果が24時間続きます。毎日点鼻することでずっと症状を抑え続け、症状が起こらないようにするという薬です。点鼻するタイミングは1日のうちいつでも大丈夫です。
ポイントは
毎日同じくらいの時間に点鼻する
- 点鼻しやすいタイミング
- 忘れないタイミング
- 習慣化できそうなタイミング
で点鼻するのが最も効率的です。
共通のポイントを抑えた上でおのおのの点鼻薬についてみていきたいと思います。記事が長くなりすぎるので、おのおのの薬剤ごとに別の記事を用意しています。



以上、点鼻薬のまとめでした。
点鼻薬をきちんと使って、鼻炎の症状が少しでも治ればと思います。