【永久保存版】同種同効薬・早見表一覧〜まとめとデータベース〜をアップしました。

子どもの解熱剤の使い方〜アセトアミノフェンをメインに〜

子どもはよく熱を出します。なぜならば、免疫力が十分に発達しておらず、何度も感染を繰り返すからです。感染以外にももちろん発熱は起こりえますが、頻度から言うと感染が最も多いです。

急に発熱した時、この薬を使っても良いものか悩んだ時に少しでも助けになれればと思い執筆しました。

なお、薬局で使用している指導箋は こちら

【解熱剤を使用する体温の目安】

38.5℃

38.5℃以下でも
下記のような時は解熱剤を使用する意義はあります。

  • ぐったりしている
  • 食事がとれない
  • ぐずって眠れない
  • しんどそうにしている

熱が出てしんどい時の水分の取り方は

子どもの脱水を防ぐ【経口補水液】自宅で簡単に作れます

にまとめてありますので参考にしてみてください。

子どもの解熱剤

子どもに使える解熱剤は限られます。

安全性の高いものとして2つが代表的です。

  • アセトアミノフェン
  • イブプロフェン

ですが、粉薬や坐薬、シロップと言った多様な剤形に対応しているのがアセトアミノフェンです。したがって処方されるのはアセトアミノフェンが多いです。

以下、解熱剤はアセトアミノフェンについて紹介していきます。

解熱剤の使い方

最も多く処方される解熱剤はアセトアミノフェンです。

解熱剤(アセトアミノフェン)の一般的な使い方

1回 体重あたり10 ~ 15 mg

4 ~ 6 時間 間隔をあけて使用

1日 2 ~ 3回まで

*使用方法について医師の指示がある場合はそちらを優先して下さい

投与量の目安は最下部に表をつけておきましたのでそちらを参照してください。

解熱剤(アセトアミノフェン)の効果

  • アセトアミノフェンは体温を

1.2 ~ 1.4 ℃

下げます。

あつパパ
あつパパ

40℃の発熱であれば39℃までしか下がりません。

  • 解熱効果を認めないこともあります。
  • 咽頭痛などに効くこともあり全く無効ということはありません。

解熱剤(アセトアミノフェン)の効き始め・効果持続時間

解熱剤は使ってからどれだけの時間が経てば効いてくるのか?ということも大切ですね。以下のグラフを使って説明しましょう。

緑色のラインが薬の体に入った量を、青色のラインが体温を示しています。15分程度で体温の低下が見られ始めています。薬も15分程度で体に入っていることがわかります。

解熱剤の効果は投与してから15分程度で現れる

さらにグラフを見てみると、おおよそ2時間ほどで解熱効果が最大になります。

その後、徐々に解熱効果がなくなっていき、投与してから4〜6時間ほどで解熱効果は無くなっていきます。

したがって、再投与するならば4〜6時間後ということになるわけです。

解熱剤(アセトアミノフェン)の製剤の名前

ポイントは、名前が違っていても同じアセトアミノフェン製剤だということです。

  • カロナール
  • アンヒバ
  • アルピニー
  • コカール
  • パラセタ
  • アセトアミノフェン

全て同じアセトアミノフェン製剤です。

これらの名前のいずれかにお手持ちの解熱剤の名前が一致すれば、アセトアミノフェン製剤です。

解熱剤(アセトアミノフェン)の投与量 早見表

冷蔵庫に昔もらった解熱剤があった! 使ってもいいかな?量はどれくらい使えば良いかな?兄弟姉妹で使い回ししたいけど!?といった時に使う量の目安にしてもらえればと思います。

なお使用期限は、一概にいつまでということはできませんが、おおよそもらった日から1〜2年はもちます。

1回に使える量の範囲を表にまとめています。おおよそこの範囲内に入っていれば使うことはできます。

1回量は例えば坐薬であれば写真に示したように、書いてある数字を見れば良いです。

量がわからない場合は、もらった薬局か、処方してもらった病院に問い合わせてみましょう。

子どもの体重/投与量10 mg/kg/回15 kg/kg/回
4 kg40 mg60 mg
6 kg60 mg90 mg
8 kg80 mg120 mg
10 kg100 mg150 mg
12 kg120 mg180 mg
14 kg140 mg210 mg
16 kg160 mg240 mg
18 kg180 mg270 mg
20 kg200 mg300 mg
25 kg250 mg375 mg
30 kg300 mg450 mg
35 kg350 mg525 mg
40 kg400 mg600 mg

例えば体重が20kgのお子さんにアセトアミノフェンの解熱剤を投与する場合は、200~300 mgを1回に投与できることになります。

例1) カロナール坐剤200mg → 1本使用
例2) コカール細粒40% → 0.5~ 0.75 g

以上、解熱剤(アセトアミノフェンをメインに)の使い方でした。

参考文献

  • 岡本光宏 著 『小児科ファーストタッチ』
  • 医薬品添付文書「カロナール坐剤」

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